コムへ

私たちが初めて出会ったのは、もう6年も前ですね。

仕事の途中に、かわいいパグの子犬に惹かれて、思わず入ったペットショップ。
どの子も小さくて可愛くて、ふわふわで。
その奥に一匹だけいた、場違いな、明らかに子犬ではない茶色のトイプードル、それがコム、あなたでした。
「保護犬の家族を探しています。コムくん、推定年齢7歳。歯槽膿漏で飛び出た歯がチャームポイントの男の子!」
張り紙を見ているうちに、あなたをいつの間にか抱っこさせられていました。
そのふさふさした頭を嗅いだその瞬間、懐かしい、ひだまりの香りがして。
あなたを飼うことを即決してたんです。

だからコム、あなたはもう13才くらい?ずいぶんおじいちゃんになっちゃったね。
6年間、二人でいろんなところに行ったね、いろんなことしたね。
あなたを助手席に乗せて、遠くまでドライブしたね(目的地のドッグランはあまり気にいってなかったね)
外食はペットOKなカフェで、一人と一匹でして、お店の人にすっかり覚えられちゃったよね。
毎晩、二人で一緒に寝て、毎朝、二人で一緒に起きたね。

いいことばっかりじゃなかったね。
私は躾のやり方を知らない新米飼い主で、あなたはもう大人の犬だったから、だめなことをだめと教えられず、困ったことにもなった。
それまで好き放題生きていた私にとって、朝晩の散歩や、夜遊びを控えて早く帰ることは、面倒でもあった。

でも、あなたは、「面倒くさいからこそ愛おしい」ってことを、初めて私に教えてくれた存在です。
いつか、お別れの日が来るのがすごく怖いけど、その日が来たときに、あなたを抱きしめて
「楽しかったね、幸せだったね、ありがとう」って言えるよう、今を大切に、後悔しないように、これからもあなたを精一杯愛そうと思います。

若い女の人が好きで、すぐに懐いちゃうあなたのことだから、虹の橋ではさっさと知らない人についていっちゃうんだろうな、って思ってるけど。
もしあなたが待っていてくれたら、すごく元気な出会ったときのコムみたいに、ぴょんぴょん飛び跳ねながら
一緒に虹の橋を渡れたら、私はきっと自分の最期の時も怖くはないんじゃないかと思います。

私のはじめての犬になってくれてありがとう。
これからもずっとずっと、心から愛しているよ、私のコム、特別な犬。